ごあいさつ

「まずは春夏秋冬から始めてみよう」

檜原村で新しい学校を作りたいと思いました。
森の中を歩きながら「学校」とはなんだ?と、自問自答を繰り返す日々の中で、今ある常識は、ひとつひとつ打ち砕いていく必要を感じました。だって「新しい学校」なんだもん。

教室がある。教師がいる。時間割が決まっていて、チャイムが鳴る。・・・いらないな。
毎日通う。・・・毎日じゃなくてもいいな。
子どもだけが勉強する。・・・子どもだけじゃなくていいな。
作品や歌を作って披露する。・・・本当に楽しいよね。
多様な仲間がいて、悪ふざけばかりしている。・・・これは絶対に外せないな。
家族とは別の大人に出会える。・・・面白い人もいたよな。
学べる。・・・学びって最高の遊びだよ。

多くの不要と思われることの中に、絶対に譲れないものもありました。
そう。学校って捨てたものじゃあないんです。

そこで生まれたのが『ちきゅうのがっこう』です。
教室ありません。教師もいなければ、時間割なんてありません。
毎日は通いません。森には月に一回週末に親子で通います。あとは、日々の生活が学校なんです。
大人が先陣を切って学びます。子どもは大人顔負けの力をどんどん発揮します。大人も子どもも悪戯っ子で、時にギャングのようになりますが、全集中!した時には、見えない何かをつかむため没頭していきます。

そして、彼らの作品を見ると幸せな気持ちになります。

そんな「新しい学校」

さあ?みんなで何から始めましょうか?そうだなぁ。「春夏秋冬」から始めましょう。
どんな学校でも一番大切にしなければならないことです。四季折々の変化の中に身を投じてみましょう。

そして自然と自分、暮らしをゆっくりと繋げていきます。
力を合わせて森に道を通してみましょう。人も森も嬉しい道です。道をつくると、そこからやりたいことが溢れ出てくるから不思議です。
みんなの道で休めるように、ベンチも置いてみましょう。世界で一つのオリジナルのベンチです。

やりたいことが沢山あって困ってしまいますが、詰め込まず、いつでも風通しが良い環境を作り、
みんなが気持ちの良い渦の中で流れていられるように促します。それが、私たちの役割です。

新しい学校はなぜだか懐かしい学校でもあります。戻るべきところに戻るだけなのかもしれません。

「ちきゅうのがっこう」

生命栄える新緑のころ、お会いしましょう。

ちきゅうのがっこうSTAFF一同